【ServiceNow AI サミット参加レポート】ServiceNow AI Summit Melbourne 2026
この度、2026年3月12日にメルボルンで開催された「ServiceNow AI Summit Melbourne」に参加いたしました。
本イベントでは、AIの最新トレンドだけでなく、実際の企業運用における活用事例が数多く紹介されており、AI活用が次のフェーズに入っていることを強く実感しました。
今回特に印象的だったのは、「AI Control Tower」と「Autonomous Workforce」という2つのコンセプトです。
本記事では、それらを軸に全体の示唆を整理します。
AIは「機能」ではなく「Control Tower(最適化レイヤー)」へ
今回のイベントで繰り返し語られていたのが、AIを単なる機能として扱うのではなく、
企業全体を最適化する「Control Tower」として位置付けるという考え方です。
ServiceNowは、AI・データ・ワークフローを統合し、部門を横断して意思決定と業務を最適化するプラットフォームを強く打ち出していました。
これは従来の
- CRM
- ERP
- ITSM
といった「縦割りシステム」を前提とした世界から、
👉 「全業務をリアルタイムで最適化するOS」への進化
と捉えることができます。
ServiceNow AI Control Towerとは
- ServiceNow AI Control Towerは、企業内のAIを一元管理・統制する「中央コントロールセンター」です。
- AIモデル・エージェント・ワークフローを横断的に可視化し、どこで何が動いているかを把握できます。
- AIの導入〜運用までのライフサイクルを管理し、リスクやコンプライアンスも統制します
- 業務データと連携し、AIの効果(ROI)や業務インパクトをリアルタイムで測定可能です。
- これにより、企業はAIを安全かつスケーラブルに活用し、全社レベルで最適化できます。


Autonomous Workforce:人とAIが共に働く新しい組織モデル
もう一つの重要なキーワードが「Autonomous Workforce(自律型ワークフォース)」です。
これは単なる自動化ではなく、
- AIエージェントが自律的に業務を実行する
- 人間は例外対応や意思決定に集中する
という、新しい働き方のモデルを指します。
実際の事例としては:
- インシデント対応の優先順位付けと自動処理
- ナレッジの自動検索・提案
- 24時間365日の継続的な業務オペレーション
などが紹介されており、
AIが「労働力の一部」として組織に組み込まれている状態が現実になりつつあります。
ServiceNow EmployeeWorksとは
- ServiceNowのEmployee Workflows(EmployeeWorks)は、従業員向け業務(IT・HR・総務など)を一元化・自動化するプラットフォームです。
- 社内の複数部門を横断し、従業員が必要な情報やサービスにシームレスにアクセスできる環境を提供します。
- 申請・問い合わせ・オンボーディングなどのプロセスをデジタル化し、業務効率と生産性を向上させます。
- AIや自動化により、定型業務を削減し、従業員はより付加価値の高い業務に集中できます。
- 結果として、従業員体験(EX)を改善し、企業全体のパフォーマンス向上に寄与します。

AIの本質は「自動化」ではなく「意思決定の高度化」
多くのセッションで共通していたのは、
AIの価値は単なる効率化ではないという点です。
重要なのは、
- 判断の質を高めること
- 優先順位を最適化すること
つまり、
👉 意思決定プロセスそのものの進化です。
AI Control TowerとAutonomous Workforceは、まさにこの「意思決定の高度化」を実現するための仕組みであり、
AIは人間の代替ではなく、意思決定を拡張する存在として設計されています。
「PoC疲れ」からの脱却:AIはすでに運用フェーズへ
これまでのAIは、
- PoC(概念実証)
- 部分的な試験導入
に留まるケースが多く見られました。
しかし今回のサミットでは、
👉 「すでに本番運用されているAI」
が前提となっていました。
特徴的だったのは:
- ROI(投資対効果)前提で設計されている
- 全社横断で展開されている
- 業務プロセスと完全に統合されている
つまりAIは、
「導入するもの」ではなく「業務に組み込まれているもの」
へと進化しています。
Sazaeとしての示唆
今回のイベントを通じて、Sazaeとして注力すべき方向性は大きく3つあると感じました。
① SaaS単体導入では競争優位にならない
HubSpot、Odoo、ServiceNowなど、いずれも優れたプロダクトですが、単体導入だけでは差別化は困難です。
価値の源泉は「どう繋ぐか(Integration)」にあると再認識しました。
② AIは“データ統合”が9割
AIの成果を左右するのはアルゴリズムそのものよりも、
- データの整備
- コンテキスト(文脈)の設計
- ワークフローの構築
です。
これは現在進めている
Boomi × HubSpot × ERP連携の重要性を裏付けるものでもあります。
③ 「AIエージェント × 業務設計」が次の主戦場
今後求められるのは、
- AIエージェント設計
- 業務プロセス設計
- ガバナンス設計
を一体で提供できる能力です。
従来のSI(システム導入)にとどまらず、
“AIオペレーション設計”を担うパートナーへの進化が必要だと感じました。
まとめ
今回のAI Summitを一言で表すと、
AIは「賢いツール」ではなく、「企業全体を最適化する基盤」になった
ということです。
- AI Control Tower(全体最適)
- Autonomous Workforce(実行力)
この2つが組み合わさることで、
企業の意思決定と業務は根本から変わろうとしています。
最後に
AIはもはや「導入するかどうか」を検討する段階ではありません。
「どう組み込むか」そして「どう最適化するか」
というフェーズに完全に移行しています。
Sazaeとしても、
- SaaS導入支援
- データ統合(Boomi等)
- AI活用設計
をさらに強化し、
“AI時代の業務設計パートナー”としての価値提供を加速していきます。
ServiceNowの最新動向について詳細を知りたい方は、ぜひSazaeまでお問い合わせください。





