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HubSpot INBOUND2025 最新アップデート情報―200+新機能とAI時代の成長戦略

HubSpot INBOUND2025 最新アップデート情報―200+新機能とAI時代の成長戦略

米サンフランシスコで開催された INBOUND 2025 にて、Hubspot最新の製品発表「Fall Spotlight 2025」が公開されました。今回の発表では、人とAIが協働する「ハイブリッドチーム」で企業成長を加速させる新戦略「Loop Marketing」とそれを実現する200以上の製品のアップデートが発表されました。

AI時代の新たな成長戦略「Loop」

HubSpotのLoop Marketing(Express / Tailor / Amplify / Evolve)のイメージ
出典:HubSpot

顧客行動が多様化し、従来のファネル型マーケティングは限界を迎えつつあります。検索のゼロクリック化やSNS・動画プラットフォームへの関心の分散などの顧客の行動変化に対し、HubSpotは、新しいマーケティング戦略Loopを発表しました。

Loop には、 4 つのステージがあります。

  1. Express(表現) — ブランドの視点とトーンを定義し、一貫したメッセージを発信。
  2. Tailor(調整) —顧客の統合データに基づき、体験を個別最適化。
  3. Amplify(拡散) — 顧客がいるチャネルに広げ、AEO(AI検索最適化)にも対応。
  4. Evolve(進化) — リアルタイムに学習し、施策を継続的に改善。

LOOPは常に学習・進化するサイクル として、顧客接点を動的に再構築します。人間と AI がループ内で連携し、人間の創造性とAIの効率性を活かすことが成長の促進につながります。

人とAIの「ハイブリッドチーム」を構築する3つのステップ

HubSpotは、人とAIが連携し事業の飛躍的な成長を実現するハイブリッド型チームの構築こそが、今後企業が競争力を高めるための鍵であると提唱し、その具体的なステップを紹介しました。

  1. データの統合:ハイブリッドチームの頭脳となる基盤を構築する(SSOTの確立)。
  2. 人材を強化:AI搭載ツールでチームメンバーを支援し、戦略・創造性・顧客関係に集中させる。
  3. AIチームを構築:人間と協働するAIの「チームメイト」を導入・運用する。

そしてHubSpotはAI時代の新しい戦略を実現する、200以上の製品アップデート を発表しました。

Fall 2025 Spotlight 注目の製品アップデート

1.データの統合 Data Hub, Smart CRM

Data Hub(new!)

  • データスタジオ:CRM上のコンテキストを統合データへ変換し、AIのサポートを受けながら顧客データをまとめて活用。精緻なセグメント化・自動化・レポートを高速化。
  • データ品質管理:重複・欠損・不整合をAIが検出/修正。手動整備を削減し、常に最新、クリーンで信頼できるデータ基盤を実現。

Smart CRM

  • CRMデータを自動で更新・補完。カレンダー/マップなどの柔軟ビュー、通話・メール・メモの自動反映などのスマートインサイトで次の行動を提案するインテリジェントなデータ基盤。

顧客データの80%が非構造化データ(メール、通話、会話)であり、ツール間で分断されていた課題に対し、部署・ツールの壁をまたいですべてのデータを同期・整理・強化し、ビジネスのあらゆる場面ですぐに活用が可能。あらゆるデータからインサイトを引出し、顧客のデータをストーリー化。✨

2.人材を強化 Marketing Hub, Sales Hub, Commerce Hub

Marketing Hub 強化

  • セグメントとパーソナライズ 従来のリストでは捉えきれなかった微細な顧客の変化をリアルタイムで検知し、一人ひとりに最適化されたパーソナライズ体験を大規模に提供。
  • マーケティングスタジオ キャンペーンの企画から実行までの全工程をAIが包括的に支援。従来は複数の専門チームが時間をかけて行っていた作業を1つの場所で行い、統合的なワークフローで効率化。
  • AIを利用したEメール CRMデータを基に、AIが個々の受信者の関心や行動パターンを分析し、従来の一斉配信では実現できない個別最適化を施したメッセージを自動生成。
  • AIエンジン最適化 AEO対策で、LLMの検索で簡単に見つけてもらえるようになり、高意図の顧客との接点を創出。

Sales Hub 強化

  • 営業ワークスペースでのミーティング:商談相手の企業情報、過去のやり取り、業界動向をAIが事前分析し、相手に合わせた最適なアプローチを自動提案。
  • コミュニケーションに基づく取引リスクの検出:AIが顧客と営業担当者の会話の文字起こしを詳細分析し、語調の変化や懸念表明など微細なシグナルから営業パイプライン上のリスクを早期発見。

Commerce Hub(new!)

  • AI搭載CPQ(製品構成・価格設定・見積もり作成):直感的なエディターが取引データを基に、顧客に合わせた見積書を自動作成し、営業プロセス全体を効率化。
  • 成立エージェント:見込み客からの製品や価格についての質問に24時間365日で対応し、受注確率を向上。
  • 製品ビルダーと柔軟な承認:複雑な価格構造の設計作業や、条件分岐がある承認ワークフロー運用を支援。

AIが雑務を代替することで、マーケティング、営業、カスタマーサービスの各チームは戦略やクリエイティブな業務に専念。顧客体験の質を高めるサイクルを回せるように✨

3.AIチームを構築 — Breeze Agents

カスタマープラットフォーム上に統合されたデータを活用し、文脈を理解しながら的確に業務を遂行するAIエージェントの新搭載とアップデート。

  • データエージェント(new!) 顧客関連データについての調査およびユーザーからの具体的な質問への回答。
  • 顧客対応エージェント(強化) 24時間稼働で顧客からの問い合わせに回答するコンシェルジュ機能。リード適格化・ミーティング予約・CRM更新まで行います。
  • 案件創出エージェント(強化) 24時間体制での見込み客の購買シグナルを継続的に監視し、適切なアクションをとることで商談化につなげるエージェント。
  • Breezeアシスタント(旧Breeze Copilot強化) チャット形式でユーザーを支援するアシスタント機能に、ウェブ検索、メモリー登録、ファイルアップロード、Google WorkspaceやSlackとの連携機能を追加搭載。
  • Breezeマーケットプレイスとスタジオ エージェントとアシスタントの検索、閲覧や新規導入、カスタマイズが可能で、企業ごとに最適なAIチームを構築できる。

企業のあらゆる分野の具体的課題に対応するBreezeで、自社のワークフローに合わせてAIをチームメンバーとして戦略的に活用できるように✨

まとめ_人間がリードし、AIが加速させる時代へ

今回「Fall Spotlight 2025」で示されたLoopモデルとそれを実現する製品のアップデートは、CRMを顧客管理から、成長を支える統合AI基盤へと進化させるものです。これにより、企業は人間の創造性とAIの効率性を掛け合わせ、それぞれの強みを活かしたハイブリッドチームを構築できるようになります。人間が創造性と戦略をリードし、AIが効率とスピードを提供する――そんな「ハイブリッドチーム」で働く時代が始まっています。

今回ご紹介した機能の具体的な活用方法については、次回詳しく紹介します。

参照:https://www.hubspot.jp/spotlight

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SazaeはHubSpotプラチナパートナーとして、HubSpot導入支援をサポートしています。

「新機能はうちの会社でも活用できる?」「具体的にどんな効果が期待できる?」「導入はどう進めればいい?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひSazaeまでご相談ください。

導入検討から実際の運用開始、効果的な活用方法の定着まで、お客様の状況に合わせた一貫したサポートをご提供いたします。AI時代の成長を支えるハイブリッドチームの構築を実現します。

他業界でのカスタマーコンサルティングと業務改善の経験をもとに、ユーザー視点と業務効率を両立させるアプローチを実践。日本・韓国・中国で国際ビジネスを学び、現在はSazaeシドニー支社にてマーケティングアシスタントのインターンシップに従事。テクノロジーと文化が交差する領域でのブランド体験やUXデザインに関心を持ち、多言語・多文化環境におけるユーザーエンゲージメントの最適化を探求している。